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仏教に学ぶプロフェッショナルの心得3 明恵上人

人は阿留辺幾夜宇和の

七文字を保つべきなり。

僧は僧のあるべき様、

俗は俗のあるべき様なり。

ないし皇帝は皇帝のあるべき様、

臣下は臣下のあるべき様なり。

このあるべき様を背く故に、

一切悪しきなり。

 明恵上人遺訓




栂尾高山寺の上人、明恵高弁は、
密教や念仏宗などの新仏教が
盛んとなった鎌倉時代に、
堕落し切っていた奈良旧仏教の立て直しを図り、
華厳宗中興の祖といわれています。
その教えは、ひたすら
「釈迦の教えに戻れ」というものでした。

明恵上人で思い浮かぶのは、「夢」です。
明恵上人は、19歳~60歳まで
「夢記」といわれる夢の記録を書き続けました。
毎日自分の見る夢、一つひとつを大切にして、
書き記しています。

人は夢を見る。

その夢は彼の人生の中に重要な位置を占め、
覚醒時の生活と見事にまじり合って、
一つの絵巻を織りなしていると考えました。

夢をも生き切るこの姿勢を
ユング心理学の第一人者である
河合隼雄氏は、夢そのものを生きた
明恵上人についてこう言っています。

彼の生涯は夢と現実とをそれぞれ縦糸横糸として
織りあげた偉大な織物のようであり、
分析心理学者のユングが個性化、
あるいは、自己実現の過程と呼んだものの
素晴らしい範例であるとさえ感じられる。

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河合 隼雄

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そしてもうひとつ、
弟子の上忍が描いた肖像画、
国宝、「明恵上人樹上坐禅像」
を思い出します。

一人静かに松林の中、
履物を脱いで木に登り、
香炉と数珠を枝に掛け、
小鳥の鳴声を聴きながら
坐禅を組む明恵上人の姿は、
不思議に見る者の心を安らかに
してくれます。


国宝、「明恵上人樹上坐禅像」


自然の中に身を投げ捨て、
そこで得られる霊感に身を委ねるという
明恵上人の生き様をリアルに表しています。

明恵上人の遺訓に、
このような言葉があります。

人は阿留辺幾夜宇和の
七文字を保つべきなり。

僧は僧のあるべき様、
俗は俗のあるべき様なり。

ないし皇帝は皇帝のあるべき様、
臣下は臣下のあるべき様なり。

このあるべき様を背く故に、

一切悪しきなり。

 明恵上人遺訓
 

明恵上人は、
人間は、「あるべきようは」の七文字を
心に刻むべきであると言います。

すなわち、
僧侶は僧侶としてふさわしい振る舞い、
俗人は俗人としてふさわしい振る舞いを
するということです。

また、皇帝は皇帝の振る舞いを、
臣下は臣下のあるべき姿があります。

このあるべき姿に背いてしまうのが、
諸悪の根源なのだと言っています。

私は、この「べき」が重要であると思います。

それぞれが、ただあるがままで
あればいいのではありません。

あるべきというところに
に深い意味があるのです。

すなわち、あるべきとは、
仏の本性、つまり仏性であると
明恵上人は言っているのです。

「仏性」は、仏になる可能性です。

涅槃経に「悉有仏性」という言葉がありますが、
全ての人々が、例外なくみな仏になる
可能性を持っているというのが仏陀の教えです。

明恵上人は、こうも言っています。

我は後世たすからんといふ者に非ず。
ただ現世にまづあるべきやうにてあらんといふ者なり。



この今の命が終わって、
生まれ変わる次の未来の人生で
救われようなどという来世主義ではありません。


ただこの今現在においてまず「あるべきよう」
にあろうとしていると言っています。

己がなすべきことは何なのかを考え抜き、
そしてそれを実践することで
今この時を、精一杯生き切ること、
それが明恵上人の生き様であったのだと思います。

鎌倉時代に生まれた武家政治の理念、
御成敗式目は、この「あるべきようは」が
その元となっていると言われています。
そして、この精神は、明治維新まで延々と続き、
私たち日本人の心のひとつを成しています。

あるべきようとは、
自身の使命、天命と言い換えても
いいでしょう。

私も含めて、仲間の皆も
今の仕事を選んだ時に、
自分の使命、仕事の意味といったことを
深く考え、自覚したと思います。

しかし、時として、
それを忘れてしまったり、
横においてしまうことがあります。

残念ながら、私たち凡人は、
我執や我欲といった煩悩に
とらわれてしまうからです。

だからこそ、
明恵上人の生き様のように、
天然、自然に心身を任せ、
時により事により、
その場、その場の状況の中で、
常に己の「あるべきようは何か」と問いかけ、
その答えを見出し、
あるべきように、素直に真摯に
生きようとする姿勢が
大切なのだと思うのです。


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