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一月三舟


一月三舟



禅の言葉に、
「一月三舟」と言うものがあります。

止まっている舟から見る月は動かず、
南へ行く舟から見る月は南に動き、
北へ行く舟から見る月は、
北へ動くように見える。

真理は一つであるのに、
人の受け止め方で、
種々の意味に解釈されてしまう
と言う意味です。

私たちの会社、仕事でも
同じようなことが言えます。

会社でも直接的な関係者が
3人います。

それは、
経営者、お客様、そして社員です。

それぞれの立場によって、
同じ話でも受け止め方は、
大きく変わってしまう
ということがあります。

たとえば、
経営者は、
会社の収益を最重要視しています。

企業が継続するためには、
売上の拡大と利益、
つまり収益が重要であるということは、
当然のことです。

これは、植物が育つためには、
適度な養分・水分と環境(太陽、空気)が
必要だと言うことと変わりありません。

その結果として、
経営者は、
状況に応じて、
商品の価格の値上げや、
コスト削減を行ったりするわけです。

経営者にとっては、
当然の正しい判断です。
収益を圧迫してしまうことは、
経営上好ましいことではありません。

そのような経営を続けて
財務上の不安を抱えるとしたら、
それこそ、顧客にも、社員にも
プラスにはなりません。

ですからそれ自体は、
正しい決断です。

しかし、
どんなに正しいことであっても、
それを聞く立場によって
聞こえ方が異なってしまうということも、
一方で考えなければなりません。

例えば、
価格の値上げ。

東京電力の例をみれば明らかです。

東京電力は、企業向けは平均約16%、
家庭向けは同10%値上げする方針を出しました。

これに対して多くの経営者の団体が、
全ての電力会社の協力の元での
経営努力を求めています。
ですから、安易な価格値上げは
認められません。
しっかりとした背景や根拠を
示して根気よく説得していかねばなりません。

また、
コスト削減もまた同じです。

コストカッターと言われた
日産社長のカルロスゴーン氏は、
工場閉鎖、人員削減、
部品供給業者との取引停止など
痛みを伴う手を打ち出し、
今日の日産の復活に至っている。

しかし、
この厳しい決断も一方的に
行われたわけではありません。

ゴーン社長は、TV、雑誌などマスコミを通じて、
社内外で日産の置かれている状況を伝え、
社員や取引先に危機を訴えて続けました。

ですから、強引なコストカッターではなく、
このままではいけないという危機感を共有した上での、
苦渋の決断となったわけです。

経営者は、その責任において
やるべきことは断行しなければなりません。

しかし、
それを受け取る立場に立った伝え方、
内容を配慮するかどうかで、
受け止め方が180度変わってしまいます。

一月三舟の言葉の通り、
それぞれの舟から月はどう見えるのか、
を考えた上で、
何を、どう伝えるのかと言うことを
よく吟味し、準備しておくことが
ビジネスの上でも
大切なことなのだと思います。






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