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今なぜ、マーケティングなのか


マーケティングとは、

セリング、単純なる販売活動

をなくすことである

ピーター・ドラッカー




今なぜ、マーケティングなのでしょうか。

シャープは、先期、液晶事業の不振で3760億円の
最終赤字に陥り、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との
資本業務提携を行ったことが話題になりました。
鴻海グループは、シャープ本体に9・9%の出資を予定している
そうです。

シャープをはじめ、ソニー、パナソニック、NECなど
日本の電機メーカーは、技術があり、ものづくりでも
決して負けているわけではありません。

しかし、結果は、韓国のサムスンに惨敗の状態です。

色々と原因もあると思いますが、
国内市場を重視し過ぎたこともあるでしょう。

実際、日本の電機メーカーの総売上高の概ね60%以上は、
国内販売で、NECなどは80%以上となっています。
一方、サムスン電子は売上の85%は、
海外販売となっている。

グローバル化に追いついていないという
ことも業績低迷の原因の一つでしょう。

シャープの新社長、奥田氏は、
社長就任に当たり、インタビューで、
自社の弱点について、
マーケティングの弱さと分析し、
高い技術力があるのに、
市場をよく分かっていないから、
よい商品をタイムリーに出せない
と語っています。

日本屈指の大手電機メーカーの経営者の
「我が社に足りないのはマーケティング」という発言には、
驚きもありますし、事実だろうと思う部分もあります。

フィリップ・コトラーが、マーケティングマネジメント
を著したのが1970年代。40年たった今、
なぜ改めてマーケティングなのでしょうか。

マーケティングとは、
一言でいえば、 「市場の創造」です。

「市場創造」とは、既存の顧客のニーズを満たし、
潜在的なニーズを掘り起こして満たすことでしょう。

このニーズを掘り起こす、
満たすというところが実は曲者ではないかと思います。

市場調査などで、
こういう機能があったら便利ではないか、
と顧客から直接意見を聞き、
新しい機能として付加して、
それを差別化の売りにするということを
互いに繰り返すというのが一般的だろうと思います。

携帯電話、パソコン、カーナビなどのマーケットで、
差別化という名で、多様な機能の追加競争に入り、
結果として複雑多様な機能を押し付けることに、
なってしまったのではないでしょうか。

いわゆるガラパゴス化現象。

世界の最先端レベルの技術力を保有しながら、
その使い途を誤り、本質から離れたデコレーション
競争に陥ったのは、ある面、
企業のおごりだったのではないでしょうか。

高い技術を用いて創り上げた商品には、
高い付加価値があるというのは、
創り手の論理に過ぎません。

結局、付加価値の押し付けは、
ipod、iphoneなどの登場により、
もろくも崩れ去ってしまったわけです。

やはり、マーケティングの基本は、

本質的な価値、本来の価値の提供

であろうかと思います。

私のいる保険業界は、
全く畑違いですが、過去を振り返ると
電機業界と同じようなことが起こっていました。

特約という、いわゆるおまけの商品を
どんどん出して、新しい特約をつけて、
新商品ということで再販売するという
のが、一般的な流れとなっていました。

それが終息すると、
今は、正に価格競争の時代に入りました。
ネットでも、来店ショップでも、
安い、わかりやすい、簡単をキャッチフレーズにして、
大量の保険が販売されています。

しかし、低価格というのは、
価値ではありません。

100円ショップの商品もそうですが、
ただ安いから言いわけではありません。

価値に比較して安いということであり、
価値がなければ、100円でも買いません。
また、価値があると考えれば、
10万円のブランド品を買うこともある
ということです。

私の業界、保険で考えれば、
保険料が安いか、高いか、
設計がシンプルか、
わかりやすいかというような
入り口の部分は、確かに加入を決める
要素ではあります。

しかし、
保険というのは、
加入後に起こるであろう様々な出来事に、
いかに柔軟に対応できるか、
いかに迅速に対応できるかが、
重要です。

また、
困った時に、相談ができるか、
役に立てるか、ということが重要です。

さらにいえば、
そういったことを通じて、
信頼して頂けるか、
安心して頂けるか、
が全てであると考えています。

つまり、
保険の本来の価値というのは、
安心を提供することです。

そして、その安心というのは、
顔の見える担当者、
一生涯のパートナーがいるからこそ、
実現できるのだと思うのです。

これは単なる保険という商品のセールスを超えて、
保険会社が、担当者が、提供できる価値提案を
どう評価して頂けるかであると思います。


ピーター・ドラッカーは、

マーケティングとは、
セリング、単純なる販売活動
をなくすことである


…と言っています。

まさに、

マーケティングは、
価値提案、バリュープロポジション


なのです。

天崎   拝

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則
(2001/12/14)
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