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マクドナルド化する社会

マクドナルドは、

消費者、従業員、

そして店長に、

効率性、計算可能性、予測可能性、

そして制御が提供できたこと

によって成功を収めた。


メリーランド大学社会学部教授、
ジョージ・リッツァ





私の次男は、中学生で、
昼に何を食べると聞くと
必ずと言っていいほど、
マクドナルドと言います。

近くのマクドナルドのドライブスルーへ行き、
あれこれセットで頼んで、
テイクアウトすることが良くあります。

マクドナルドは、戦略的閉店ということで、
企画に合わないたくさんの店を閉め、
それでも業績をあげてきました。

その好業績を支えているのが、
このドライブスルーだそうです。

確かに、昼頃のドライブスルーは、
車の行列です。

私は待つのが嫌いなので、
駐車場に車を止め、
カウンターで注文して
持ち帰ります。

紙バッグをぶら下げて、
駐車場の車に向かう時、
ドライブスルーに並ぶ車と
商品を渡して会計をするクルーを見て、
ふと工場の組み立てラインが
頭に浮かびました。

ハンバーガーを求めて、
カウンターに一列に並ぶ顧客や、
ドライブスルーで行列をつくって待つ顧客、
そして食事の準備をしているクルーが、
組み立てラインの機械と工場の作業者に
見えてしまいました。

そうすると自分もその組み立て作業ラインの一部
になっていることに気づきます。

食事をする場が、
なんだかとても冷たいもの、
非人間的になってしまっているように感じます。

食事をする場所や食事を提供する場所が、
まるで工場のように、
合理的に自動化された脱人間的な環境に
変わってしまいます。

クルーの笑顔や対応も、
オートメーションの、
もしくは、マニュアル化された作業にも
見えてしまいます。

メリーランド大学社会学部教授の
ジョージ・リッツァ氏は、
このマクドナルドの経営理念と
それを象徴する合理化が
現代社会にあらゆる場所に
浸透していることを指摘し、
それを、
マクドナルド化(McDonaldization)
と名づけました。

そして、
「マクドナルド化した社会 果てしなき合理化のゆくえ」
という本にまとめました。

そこで、マクドナルド化の人々を
引きつけて離さない成功の中心にあるものを、
こう指摘しています。

マクドナルドは消費者、従業員、
そして店長に、
効率性、計算可能性、予測可能性、
そして制御が提供できたことによって
成功を収めた

と言っています。

クオーターパウンダーやビッグマックに
象徴されるように、安い値段でしっかりと
した食事をとれる効率性、計算可能性があります。

そして、いつでもどこでも味と店員の対応は同じ
予測可能であり、安心感もあります。

また、調理のプロセスが、
個人の技能に頼らないように
機械的に制御されています。

こういう点が、
非常にオートメーション化された
工場を想起させるのでしょう。

しかし、
マクドナルドをはじめとした
ファストフードレストランの増加で、
手早く、効率のよいサービスで、
時間的に余裕のない人たちでも、
24時間いつでも均質のサービスを利用できる
ようになったことは、素晴らしいとも思います。

リッツアー氏は、
マクドナルド化の影響は、
レストラン業界に限らず、
教育、職業、刑事司法制度、医療、旅行、
レジャー、ダイエット、政治、家族、宗教、
つまり事実上、社会のすべての側面に
及んでいると言います。


分業化、オートメーション化は、
効率性や合理性、ビジネス規模の拡大を
もたらしました。

しかし、一方で、
専門性、プロフェッショナリズムを失いました。

今の日本が、政治、経済、国際関係など
あらゆる局面で、
閉塞感や無力感を感じざるを
得ない状況にあることの原因のひとつが、
ここにあるように思います。

政治のプロ、経済のプロ、国際関係のプロ、
今求められるのは、
プロフェッショナルなのです。


天崎 拝

マクドナルド化の世界―そのテーマは何か?マクドナルド化の世界―そのテーマは何か?
(2001/05)
ジョージ リッツア、George Ritzer 他

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