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マクドナルド原田CEOに学ぶ、戦略のシーケンス2

マクドナルド原田CEOに学ぶ、

戦略のシーケンス2



戦略には、ストーリーが必要である



前回から、マクドナルドCEO、
原田泳幸氏の就任後、7年連続で売上拡大し、
10年12月期決算では経常利益も
上場以来最高益を更新した軌跡を辿っています。

原田氏は、「どん底」であったマクドナルドを
いかに復活させたのか、
原田氏の新著、「成功を決める順序の経営」
をベースに考えています。


成功を決める「順序」の経営 ―勝つためには戦略の順番を間違えるな (日経ビジネス経営教室)成功を決める「順序」の経営 ―勝つためには戦略の順番を間違えるな (日経ビジネス経営教室)
(2013/05/31)
原田泳幸

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就任して連続して打ち出した戦略は、

QSC向上⇒100円メニュー⇒値上げ

という流れ、ストーリーがありました。

これを戦略のシーケンス、順序であり、
偶然ではなく、必然の打ち手であったと語ります。

マクドナルドの成功をみると
まるで、ジグソーパズルを
1つひとつ組んでいくように、
戦略実行のシーケンスを考えるのが、
まさに、経営戦略だ
ということがわかります。

客数の増加と客単価の向上も、
コストダウンとクオリティー向上、
どちらも二律背反の矛盾した課題であり、
同時展開するのは非常に難しいのです。

特に企業が、逆境に立たされている時ほど、
立て直す際の打ち手は限られていますので、
その打ち手の順序を間違えると
戦略は失敗してしまいます。

戦略のシーケンスとは、
ひとつ一つの打ち手に奇をてらうのではなく、
打ち手の順序を考え抜き、
その時間軸を重視することだ


と書きました。

そして、
この戦略のシーケンスは、
単なる順序ではなく、
ストーリーがあることが重要です。

ストーリーとは、何でしょうか。

個々の打ち手の間にある因果関係や
相互作用を重視する
視点です。

ストーリーは、

何枚もの静止画が、よどみなくつながった動画である

と言ってもいいでしょう。

その中でも、
優れたストーリーは、
様々な戦略の構成要素を一貫した論理で
きっちりとつながっています。

「ストーリーとしての競争戦略」の著者、
楠木建教授は、こう言います。

image_20130630161539.jpg



ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
(2010/04/23)
楠木 建

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因果論理の一貫性には、
強さ、太さ、長さの3要素がある。

強さは、因果関係の蓋然性の高さ、
太さは構成要素の間をつなぐ因果関係の数の多さ、
長さとはストーリーの拡張性を示す。



そして、打ち手の因果関係を
強く、太く、長く、一貫性を持って、
つないでいくには、
打ち手に時間軸を入れて、
その順序を考えること

が重要になります。

それが戦略のストーリー。です。

そのストーリーの因果関係と相互作用で、
ひとつ一つの点である戦略をつなぎ、線にします。
次に、その線をつないで面にしてゆきます。
そして、最後にその面をつないで立体にしていく、
この流れで、戦略の立体構造をつくるわけです。

この、

点⇒線⇒面⇒立体

という流れが、ストーリーです。

ひとつ一つの打ち手は決して奇策ではありません。
戦略に、「消える魔球」などは存在しません。

当たり前の打ち手の組み合わせ、
すなわち、順序とストーリーが差別化を生み出すのです。

原田氏は、マクドナルドの戦略的成長のシーケンスを
次のような図で示しました。

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「Back to the Basic with Innovative Manner」
(革新的な手法で基本に立ち返ろう)


というテーマを掲げてスタートし、
レストランビジネスの基本であるQSC(Quality,Service,Cleanlimess)を
高めることを徹底し、
マクドナルドらしさ”を追求して
業績回復をしてきたわけです。


2012年に掲げた新たなテーマは、


「Further Growth with Innovative Manner」
(革新的手法で更なる成長のステージへ)



というものです。

実はこのテーマを確立するための戦略が、
駅近などの都心部にあった小型店を
あえて閉鎖するという戦略的閉店でした。

売り上げダウンをしてでも、
設備の制約があったために、
十分なメニューやサービスを提供できない
これらの店舗を積極的に閉店していったのです。

今後さらに、1000~1200店を
入れ替えていく必要があるようですが、
入れ替わりとなって登場したのが、
「ゴールドスタンダード」と呼ばれる店舗です。

image_20130630162951.jpg


規模を拡大し、キッチンの生産能力を上げ、
郊外のドライブスルーを併設し大型店舗です。

多くの小売・外食店が都心や駅ナカなど
の小型店にシフトチェンジしているのを後目に、
全く逆のストーリーを描くマクドナルドの戦略です。

消費者が多くいる都心部に高いコストをかけて狙うよりも、
これまで以上に「コストパフォーマンス(収益性)」を意識して
優位性のある郊外や地方に成長の機会があるとの判断です。

これまでの通常の利用者に加え、
新たな顧客層を巻き込もうとしている
マクドナルドの新戦略は、
マックカフェ、コールドデザートのコーナー、
デリバリーサービスの機能を店舗に併設することも
進めています。

商品だけではなく、店舗そのものの魅力を高めることで
「脱!低価格戦略」を目指す。

すなわち、

安易な値下げで価格競争に向かうのではなく、
店舗全体としての雰囲気を向上させ、
これまでと違う、高価格志向の商品提案をしながら、
価格を上げた上で、「高い満足感」を感じて頂く


という戦略ストーリーが読み取れるのです。


天崎 拝


◆今日出逢った素敵な言葉◆


ひとつ一つの打ち手は、

決して奇策ではありません。

戦略に、「消える魔球」などは、

存在しません。



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