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十牛図から禅の智恵を学ぶ 3

十牛図から禅の智恵を学ぶ 3



先週から、十牛図をテーマに
日本人の思想体系の中核の一つである禅の教え
について考えています。

道元から始まる日本の禅の思想は、
その後、鎌倉末期から室町時代にかけて、
中国の代表的な禅書を4つにまとめ、
それを基本として学びました。

それが、
禅宗四部録と言われるものです。
その4つとは、

三祖大師 信心銘
永嘉真覚大師 証道歌
住鼎州梁山廓庵和尚 十牛図
坐禅儀


です。

このうちのひとつが、
十牛図なのです。
他の3つは、私もまだ読んだことはありませんが、
是非チャレンジしたいと思います。

前回も書きましたが、
禅宗では、真の自分(本来の面目)を
牛に例えるそうです。
そもそも、釈迦の個人名であるゴーダマは、
牛を意味する言葉であり、
牛は、仏陀の真理の純粋さのシンボルとなっています。

インドで、牛が大事にされるのも、
なるほどとうなずけます。

そして、
禅の修行と悟りの境地を
牛と牧人の物語に例えたのが、
この十牛図なのです。

20131020110210f55.jpg


逃げだした牛を連れ戻し、
飼いならす修行のステップを
10枚の絵で分かり易く描いて
説明したのが十牛図です。

シンプルでわかりやすいですが、
非常に深い内容となっています。

さて、今日は、
十牛図、2枚目の絵です。

20131028091246f07.jpg



この絵のタイトルは、
見 跡(けんじゃく)です。

つまり、
真の自分である牛の足跡を
見つけるという絵です。

序には、こうあります。

経に依って義を解し、教えを閲して跡を知る。
衆器の一金たることを明らめ、万物を体して自己と為す。
邪正弁ぜずんば真偽何ぞ分たん。
未だこの門に入らざれば権(か)りに跡を見ると為す。


意味は、こうです。

経典や先人の語録を読んで牛、
つまり、真の自分を見つける手掛かり
である足跡を見つけることが出来た。

金物には色々な物があるが、
元は同じ金属からできている。
それと同じように、
全てのものが自分と同じである
ということを実感する。

禅の世界に入らずに、
真の自分である牛の足跡が
本物かどうかを見分けることが
できるのだろうか。

まだ禅の門に入っていないならば、
それは、足跡を少しばかり
見つけたに過ぎないのだ。



見跡とは、
牛の足跡を見つけたということです。

つまり、
仏教や禅関係の本を読み、
思想としてそれを理解したという段階に
入ったということです。

言い換えれば、
牛がいる、つまり
真の自分というものがあるということを
まず頭で理解した
という段階です。

しかし、
これはあくまでも、
頭の中の理解でしかありません。
言って見れば、
知識として知ったというだけに過ぎません。

実践が伴わない以上、
それは禅を本当にわかったということにはならず、
見跡、つまり足跡をちらっと見つけたに過ぎない
ということです。

これは、ビジネスの世界でも
同じことが言えます。

本を読んだり、話を聞いたり、事例を見たりして、
私たちは分かった気になってしまいます。

確かに、どんなビジネスの成功にも、
その核となるエッセンス、ポイントがあるということは、
勉強すれば分かることです。

しかし、
多くの場合、そこで終わってしまいがちです。
情報を収集して、わかった気になるということです。

重要なのは、

そうでなければ、
この会社はすごい、あの人はできる、
しかし、うちの会社とは関係ない、
ということで終わってしまいます。

単なる情報収集や評論は、
ビジネス上では、何の意味もありません。

私たちの日常のビジネスの世界で、
このような思考停止が、
あまりにも多いのではないでしょうか。

これでは、
勉強した時間が無駄になりますし、
わかった気になっていることで、
それ以上何もしなければ、
進歩も変化も起こせません。

人から聞いたこと、本で読んだことを
自分のことのように話すだけで、
実践が伴ってなければ、
単なる物知り、評論家に過ぎないのです。

大事なことは、いかに自分事にするかです。

自分事にするには、
その知ったことを自身のビジネスに当てはめて、
具体的に何ができるのか、どう応用できるのか、
何が変えられるか、などど考えること
です。

そして、
考えたことをまず、実行してみることです。
実際に自分でやってみると、
何が大変なのか、どこがポイントなのかが、
わかります。

うまくいかない場合、
その理由は何なのかを考えると
さらに新しい発見があり、
打ち手を修正することで、
進歩していきます。

このように、
本当に分かるということは、
実行すること
なのです。

知ることと実行することは、一つなのです。

真の自分を知る旅は、続きます。


天崎 拝


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◆今日出逢った素敵な言葉◆


心ざし 深き深山の 甲斐ありて

枝折の跡を 見るぞ嬉しき





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