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地頭を鍛える方法 その2 難問に取り組むこと


地頭を鍛える方法 その2

難問に取り組むこと




前回、21世紀の世界経済を牽引するものは、
人、もの、金、情報に加えて、
それを活かしていく知恵や知性に変わっていくと言いました。

これからの時代は、
知恵と知性がお金を生み出し、
世界経済の構造を変えることになる
ということです。

それでは、この知恵や知性とは、
いったいどのようなものなのでしょうか。

また、どうやって生み出していくのでしょうか。


1904年にイギリスの心理学者スピアマン氏は、
人間の持つ様々な能力には深い関連があることを発見
しました。


2014022513000851b.jpg





一つのことに長けている人は、
他のことについても得意であるという傾向がある
と言います。

つまり、
色々なことに応用可能な「地頭の良さ」というものが、
存在するということです。

スピアマン氏の研究は、その後、
色々な分野に応用できる「一般知能」や「知能指数」という
考え方に発展していきます。

それらの研究やデータから明らかになったことは、
これらの知恵や知性、つまり地頭というものは、
天性のもの、生まれつき決まっているものではなく、
後天的に鍛えることができるということでした。

脳の活動の研究によると、
この地頭のよさと関係するのは、
前頭葉を含む回路にあると言われています。

特に、外側前頭前野、つまり前頭葉の側頭部分が、
スピアマン氏のいう「一般知能」と関連しているそうです。

面白いことに、
この地頭の良さと関連する外側前頭前野というのは、
特に難しい問題を考えているときに活動するのだそうです。

逆にやさしい問題を考えている時には、
あまり活動しないようです。

さらに、
この外側前頭前野の色々な回路の中でも、
背外側前頭前皮質という部分は、
脳の「司令塔」のような役割をしている
ということがわかっています。

つまり、ここが脳の中の様々な回路に
「今、この問題に取り組むこと」
という指令を出しているのです。

当然ですが、難しい問題の方が、
この司令塔に求められる役割は大きくなりますので、
脳が持っている全ての力を総動員しなければなりません。

ですから、
地頭の良さを鍛えるためには、
やさしい問題ばかりに取り組んでいても、
効果がないということです。

ゆとり教育ということで、
教育現場では一時その内容が
どんどんやさしくなっていきましたが、
これは子供たちの地頭を鍛えるには
逆効果だったということです。

私たちの仕事の中でも、
日々様々な問題に直面します。

その中には、
「これはちょっと手強い問題だ」
「この問題は、そう簡単には手をつけられない」
というような難問が出てきます。

大抵の場合、
そういう重要な問題は、
今すぐには手をつけることができず、
後回しになる傾向があります。

重要度と緊急度のマトリクスで、
4つの象限を作って、
抱えている仕事をプロットしてみると、
一般に図のようになるでしょう。


201402251302400e2.jpg



ここで問題なのは、優先順位をどうつけるかです。

重要かつ緊急の第一象限から手を付けるというのは、
当たり前のことです。
問題はその次です。

多くの場合、
私たちは、第三象限の緊急であるが重要ではないこと
に手を付けがちです。

目の前に差し迫って、解決を求められているので、
何とかしなければと考えるのは仕方ないことです。

しかし、時間には限りがあり、
そこまでやると時間はなくなり、
第二象限はそのまま放置されてしまいます。

緊急度は低いので、
今日やらなくても、すぐに問題は起こりません。

ここにあるのは、
気になっていても手が付けられない
というような問題です。

しかし、
時間が経つと同時に、
これらの問題は次第に増幅し、
解決しようとしても、
時間やコストが相当にかかってしまい、
さらに手が付けられない状態に陥ってしまいます。

皆さんの会社でも、
そのような問題がいくつか存在するのではないでしょうか。

わかっているけど、
誰も手をつけられない問題。

時にそれは、
イノベーションのジレンマとも
言われることもあります。

過去の成功体験があるので、
世の中が変化しても、それを変えらずに、
徐々にボディーブローのようにダメージを
受けていくような課題も
この第二象限にあるはずです。

そして、
このような課題と向き合わなければ、
会社も、ビジネスもいずれは立ち行かなくなります。

人間も同じです。
このような難問をスルーしてしまうと
地頭を支える前頭葉の回路を
鍛えることはできないのです。

スピアマン氏の研究以降、
わかってきたことは、
この知恵や知性はすべてにつながっていて、
何か一つの分野で難しい問題に取り組むことが、
結果として他の分野での能力向上にもつながって、
一般知能を向上させる結果にもなるということです。

ですから、
急いではいなくても、
解決すべき重要な課題、難問を避けることなく、
今この時から考えていくことは、
結果として、
将来の会社やビジネスのためでもあり、
また一個人としても、
その地頭を鍛えることにつながっていくのです。


天崎 拝


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