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小渕優子氏にみる逆境の活かし方

小渕優子氏にみる

逆境の活かし方



小渕優子経済産業相が政治資金の運用を巡って
辞任に追い込まれました。

周知のように明治座における支援者向け観劇会での
不明朗な会計がその理由です。

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費用の収支を巡って2600万相当の差額があり、
これが公職選挙法あるいは政治資金規正法に抵触する可能性が高いということです。
「これで小渕も終わりだ。」と言われています。

ここで、大事なのは「不祥事の後始末」でしょう。

事実それ自体よりも、これに対してどう対処したか、
パフォーマンスしたかの方が問題となります。

つまり、
不正のあるなしにかかわらず、
こういった問題が発生している時点で、
本人がどう立ち振る舞うかが大きなポイントとなるのです。

そして、
スキャンダルといった「負の側面」が、
かえって本人をクローズアップさせ、
結果として「負を正にかえる」といったマジックへと
転ずることすら可能になるのです。

小渕氏は、こういった「負を正に変える」という
メディア戦略としては、ほぼ満点ともいえるような対応を行っています。

ここから、小渕劇場のはじまりと考えることもできます。

資金不正運用疑惑が発生し、
メディアから追いかけられ、まずやるのが「疑惑の否定」です。

否定パターンは、

1.事実や疑惑を提示されても、本人は知らないと突っぱねる
2.言い訳をする
3.支援団体や事務所のミスと言及し、本人は知らなかったとその潔白を訴える。

しかし、これらはパフォーマンス的には最低です。
事実はどうであれ、保身のために徹底的に責任回避しよう
としている点=メディア性がクローズアップされてしまい、逆効果になり、
「あやしい」「誠実さに欠ける」といったイメージを作り上げてしまいます。
結果として、
「無責任」「嘘つき」、「ごまかしている」、「身内に対する誠実性がない」
といった印象となります。

ところが、
小渕氏はこの全てをやりませんでした。

まず、「知らない」とは決してコメントしていません。
むしろ「知らなかったでは、済まされない」と自らツッコミを発しています。
つまり、
「事実関係はわからないが、私には責任がないとは言っていない」
という意味合いが含まれています。

しかし、相手がでは、全く「言い訳」をしていません。
これは、ほかの大臣のこの手のツッコミに関する返答とは好対照です。
とりわけ、大臣の不祥事に対する弁明とは明瞭なコントラストを
示しこの問題に逃げることなく、
つまり言い訳することなく、真摯に取り組むというイメージを形成しています。

そして、
その後、支援団体の事務上のミスだったと
市長が辞任しました。

つまり、
小渕氏自体はこういった地元での政治活動を支援団体に任せており、
その支援団体は元はといえば父親・小渕恵三の支援団体です。
古い自民党の体質をそのまま引き継ぎ、
その上に小渕優子氏が乗っかっていただけでしょう。

責任を転嫁していなかったので、
たとえ支援団体等のミスであったとしても、
身内を庇い、自分の責任として引き受けるという
パフォーマンスになり、大臣を辞任しても、
さらには国会議員を辞任したとしても、
地元の信頼はむしろ高まっていくでしょう。

だから、
たとえば一旦議員を辞して謹慎し、
次の選挙で禊ぎが済んだということで再出馬すると、
今度は前回以上の票を獲得してしまう現象が起きるでしょう。

先生は何も知らなかったのに、
支援者たちの不祥事を自ら被ってお辞めになったわけで、
支援団体の方は、先生に責任を負わせてしまった罪滅ぼしを
しなければということで、いっそうの忠誠と絆を強めていくでしょう。

このような流れを意図してというより、
むしろ自然体で行っている小渕氏には、
大物政治家の可能性を感じざるを得ません。

危機との対峙の仕方、その対処法について、
学ぶべきところがあるのではないでしょうか。


天崎 拝
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