プロの学校

なんでもできる平均人(ジェネラリスト)より、これが強みだというプロフェッショナルを目指せ! プロの自分をつくる極意を伝授。 成長を続けるための「心・技・体」入門。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

失敗によって修得できる成功 素心深考、再び。

凡人が素晴らしいものを創造するには、

成功経験を積むだけではダメなのではないか、

時には成功に賭けたと同じくらいの努力をして

大失敗の経験をする必要があるのではないか。


                数学者、広中平祐





前回に続き、
再び数学者、広中平祐氏の「素心深考」
について触れたいと思います。

広中氏は、コロンビア大学時代の研究の失敗から、
「素心深考」を自らの哲学としました。

広中氏は、こう言っています。


人が学び続けるには、
小さくとも「成功体験」を数多く積んでいく必要がある。

そのことは創造の段階に進んでからもあてはまることである。

小さなものを創ることに成功しては気を良くし、
その快感が次の大きな創造を招き寄せることがよくあるからだ。



ビジネスの世界でも、成功体験は重要です。
例えば、新人のセールスパーソンが、
セールスプロセスを学び、
セールスをスタートする時、
マネージャーがジョイントワークをする
というのは当然のことです。

この場合のポイントは、ひとつ。
自信を持たせることです。

ですから、そのやり方も、
ただ一緒にいてサポートするだけではありません。

自信を持たせるために、
小さな成功体験を積み重ねてゆくように進めます。

例えば、初めの15回のセールスプロセスに
ジョイントワークする場合、

初めの5回は、緊張して失敗しないようにサポートしながら、やって見せる。

次の5回は、話ができない部分を補足する。

次の5回は、手を貸さずに、我慢してじっと見守る。

・・・というように、成功体験を積み重ねつつ、
徐々に手を放してゆくように、トレーニングしてゆきます。

また、初期の段階では、業績も月次でみるよりも、
毎週毎週見てゆく方が効果的です。

例えば、新人のセールスパーソンの成功ラインが
年間150件の販売であった場合、
150件を目指してゆこうとすれば、あまりに高い目標であり、
到達することをあきらめたり、
また徐々に上げてゆこうとすると、
後半にゆくほどバーが高くなってより厳しくなってしまい、
結局達成できなくなります。

私は、新人のセールスパースンには、
毎週3件のご契約を頂くことを1年継続するという目標を立てています。

毎週3件×50週間で、150件。

年間150件という大きな目標も、分解すれば毎週3件です。

3件と言う小さな成功を毎週、毎週積み重ねてゆくことで、
少しずつ自信を強めてゆきます。


しかし、小さな成功の積み重ねだけではいけないと、
広中氏は言います。


だが、凡人が素晴らしいものを創造するには、
成功経験を積むだけではダメなのではないか。

時には成功に賭けたと同じくらいの努力をして
大失敗の経験をする必要があるのではないか。



成功体験だけでは、なぜ成功できないのでしょうか。
なぜ、大失敗が必要なのでしょうか。

広中氏は言います。


なぜなら、創造性の本質も、創造の具体的な方法も、
またその根底にある大切なことも、
天才ではない私たちは、失敗することによって、
身を持って修得していくほか道がないと思えるからである。

失敗によって身につけたそういうノウハウをひっさげて
より優れた創造へと挑戦していくほか手段はない、
と考えるからである。



つまり、日々の小さな成功の積み重ねは、
うまくいくやり方、ビジネススタイルを身につけ、
習慣をつくることに役立ってゆきます。

しかし、そういった積み重ねだけでは、
成果は徐々に高原状態に入り、踊り場に立つことになります。

その踊り場から、もう1ステップ上に上がるためには、
大きくブレークスルーをするようなジャンプが必要になります。

その思考のジャンプ、飛躍のためには、
失敗することによって、
身を持って修得していくべきものがあるということです。

さらに一段の成功をするためには、
大きな失敗が必要であるというのは一見矛盾に見えますが、
ブレークスルーというのは、そのように相互に矛盾するもの、
対立するもののぶつかり合いの上で生まれてくるものです。

ビジネスの世界では、「成功の復讐」ということばがあります。

企業の優れた成功体験が、結果として次の成功を阻むことを言います。
この「成功の復讐」というのは、経営上のパラドックスです。

成功すればするほど、賞賛されればされるほど、
過去の成功を否定したり、
新たな方向に改革することは非常に難しくなります。

優れたビジネスモデルによって成果を上げ続けてきた会社は、
その路線に乗って、未来永劫成長が続くことを信じてしまいがちです。

そして、過去の成功モデルを自己否定するような
方向転換は考えることができません。

企業の寿命は30年と言われますが、企業だけでなく、
戦略そのものにも寿命があります。

つまり、ビジネスの成功パターンにも寿命があるわけです。

ですから、経営戦略として、不易流行を考えねばなりません。

つまり、今後も踏襲すべきものと捨て去るものを峻別して、
それを社内に徹底し、実践してゆくことが必要になります。

企業として大失敗を経験することは、
取り戻せない状況に陥ることも考えられますので、
本当にそういった状況に陥ることは避けなければなりません。

ですから、そのような状況を想定して、もしくは失敗の兆しを
発見して、そこからこの状況が将来に及ぼす影響を把握する
必要があります。

ノンフィクション作家の柳田邦男氏は、
著書「事実を見る目」の中で、
こう言っています。

ノンフィクションの神髄は、事実を持って語らしめるところにあると
よくいわれるが、この言葉はノンフィクションを成立させている
2つの条件を巧みに表現している。

ひとつは、語るべき「事実」を発掘しなければならないということであり、
もうひとつは、その事実を読者の共感を得る形で「語らしめる」、
つまり作品化しなければならないということである。



戦略を担当する立場にある人間にとっては、
この事実を発掘する力がまず必要になります。

そして自己否定を伴う課題を、いかに納得できる形で、
あるいは関心を持ってもらえるよう事実に語らせるかを
考えなければなりません。

これは、作家の作品であっても、
戦略の企画書であっても、同じなのです。

そして、それらは過去の成功体験やビジネスモデルを
否定する内容となりますので、理解するためには、
広中氏の言う「素心深考」が重要になります。

事実を事実として認められる謙虚さ、素直さを持って、
ネガティブな情報にもじっと耳を傾ける力。

そしてそれらの問題と真摯に対峙して、
深く熟慮する度量。

この「素心深考」の力量が、
経営のプロフェッショナルには求められるのです。


生きること学ぶこと (集英社文庫)生きること学ぶこと (集英社文庫)
(2011/05/20)
広中 平祐

商品詳細を見る


事実を見る眼 (新潮文庫)事実を見る眼 (新潮文庫)
(1985/02)
柳田 邦男

商品詳細を見る




今日の心技体は、いかがでしたか?宜しければ、クリックを↓

にほんブログ村 ベンチャーブログ 社会起業家へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ


 RSSリーダーで購読する











関連記事
スポンサーサイト

| プロフェッショナルの心:仕事観 | 17:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://amazaki777.blog87.fc2.com/tb.php/88-2be75faf

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。